ソフトウエアコンポーネントの概要

FRC® ソフトウェアは、様々な必須コンポーネントとオプション・コンポーネントで構成されています。これらの要素は、ロボットコードの設計、開発、デバッグを支援し、ロボット操作の制御を支援し、トラブルシューティング時にフィードバックを提供するように設計されています。このドキュメントでは、各ソフトウェアコンポーネントについて、その目的の簡単な概要、必要に応じてパッケージのダウンロードへのリンク、および利用可能な場合には詳細なドキュメントへのリンクを提供します。

オペレーティング・システムの互換性

FRCコンポーネントの主な対応OSはWindowsです。すべての必要なFRCソフトウェア・コンポーネントは、Windows 10および11上で使用することが確認されています。

C++/Java/Pythonのプログラミング用のツールの多くはmacOSやLinuxでもテストされました。C++/Java/Pythonを使うチームは、これらのオペレーティングシステムを使用して開発できます。そうしても、Driver Station、Wireless Configuration Utility、roboRIOイメージングツールなどのWindowsしかできない操作にはWindowsを使用する必要が残ります。

LabVIEW FRC (Windowsのみ)

LabVIEW FRCのGetting Started画面。

LabVIEW Professionalの最新バージョンをベースにしたLabVIEW FRCは、FRCロボットをプログラミングするために公式にサポートされている3つの言語のうちの1つです。データフロー駆動型のビジュアルプログラミング言語です。LabVIEWプログラムは、VIというアイコンの集まりで構成され、その間でデータを受け渡すワイヤで接続されています。LabVIEW FRCのインストーラはキックオッフのKit of Partsに入ったDVD、またはオンラインダウンロードで入手が出来ます。インストールの説明を含むLabVIEW FRCソフトウェアのスタートガイドは こちら です。

Visual Studio Code

Visual Studio Codeのようこそ画面。

Visual Studio Codeは、C++とJavaの公式サポートされている開発環境です。Visual Studio Codeのインストールと設定を含む、FRCのためのC++またはJavaを使い始めるためのガイドは、 こちら をご覧ください。

FRC Driver Station Powered by NI LabVIEW (Windowsのみ)

ロボットが無効化され、切断された状態で最初のタブにあるドライバーステーション。

競技中にロボットの状態を制御する目的で使用できる唯一のソフトウェアです。このソフトウェアは、様々な入力デバイスからロボットにデータを送信します。また、ロボットの問題のトラブルシューティングに使用される多くのツールも含まれています。 FRC Driver Station Powered by NI LabVIEW についての詳細は こちら にあります。

ダッシュボード設定

LabVIEWダッシュボード (Windowsのみ)

デフォルト状態では、ドライブのタブにあるLabVIEWダッシュボード。

LabVIEW DashboardはデフォルトでFRC Driver Stationによって自動的に起動されます。ダッシュボードの目的は、様々な機能が組み込まれたタブ表示を使ってロボットの操作に関するフィードバックを提供することです。 FRCデフォルトダッシュボードソフトウェアの詳細は こちら をご覧ください。

SmartDashboard

SmartDashboardに3つのウィジェットが追加されました。

SmartDashboardは、ロボットから送信される各データに特化したカスタマイズ可能なインジケータを自動的に作成することで、ロボットのデータを表示することができます。SmartDashboardに関するその他のドキュメントは こちら をご覧ください。

Shuffleboard

Shuffleboardに3つのウィジェットが、NetworkTablesのエントリに基づいて追加されました。

ShuffleboardはSmartDashboardと同じ機能を備えています。また、新機能とモダンなデザインにより、データのセットアップとビジュアライゼーションを改善しますが、パフォーマンスは犠牲になります。Shuffleboardに関する詳しいドキュメントは こちら をご覧ください。

Glass

Glassは接続状態で、NetworkTables、Field2Dウインドウ、複数信号のプロットを表示します。

Glass は、プログラマーのためのデバッグ・ツールであることに重点を置いたダッシュボードです。主な利点は、フィールドビュー、ポーズの可視化、高度な信号プロットツールです。

LiveWindow

2つの異なるサブシステムを表示するLiveWindow。

LiveWindowはSmartDashboardとShuffleboardの機能で、ドライバーステーションのテストモードで使用するために設計されています。LiveWindowにより、ユーザーはロボットのセンサーからのフィードバックを見たり、ユーザーが書いたコードから独立してアクチュエーターを制御することができます。LiveWindowに関する詳しいドキュメントは こちら をご覧ください。

FRC roboRIO イメージングツール(Windowsのみ)

接続されているroboRIOを見つけた後のroboRIOイメージングツール。

このツールは、FRCで使用するroboRIOのフォーマットとセットアップに使用します。インストール方法は こちら にあります。このツールを使ってroboRIOをイメージイングする追加指示については、 こちら を参照してください。

FRC無線設定ユーティリティ(Windowsのみ)

FRC無線設定ユーティリティの最初の画面。

FRC無線設定ユーティリティは、競技会以外での練習用に標準無線を設定するためのツールです。FRCの競技場を模倣するために適切なネットワーク設定を行います。インストールするためのスタンドアローンインストーラは こちら です。

FRCドライバーステーションのログビューア(Windowsのみ)

ドライバーステーションのログビューアは記録された練習セッションを表示します。

FRCドライバーステーションのログビューアは、FRCドライバーステーションが書き込んだログを表示するために使用します。これらのログには、練習セッションやFRCの試合中に何が起こったかを理解するために重要な、様々な情報が含まれています。FRCドライバーステーションのログビューアの使い方や、ログを理解するための詳しい情報は、 こちら をご覧ください。

RobotBuilder

2つのサブシステムでロボットを構築するRobotBuilder。

RobotBuilderは、C++やJava(Pythonは現在サポートされていない)を使用したコマンドベースのロボットプロジェクトの構成と設定を支援するツールです。ロボットのサブシステムやオペレータインターフェースの様々なコンポーネントを入力し、グラフィカルなツリー構造でコマンドを定義することができます。すると、RobotBuilderが構造テンプレートコードを生成します。RobotBuilderについての詳細は こちら にあります。コマンドベースプログラミングアーキテクチャについての詳細は こちら を参照してください。

ロボット・シミュレーション

シミュレーションのGUIはGlassに似ていますが、ジョイスティックがあり、ロボットの状態や他のいくつかの機能をコントロールできます。

ロボット・シミュレーションは、Java、C++、およびPythonを使用しているチームが、シミュレーション環境で実際のロボット・コードをチェックする方法を提供します。このシミュレーションはVS Codeから直接起動でき、ユーザーがロボットの動きを視覚化できる2Dフィールドを含んでいます。 詳細は ロボットシミュレーションのセクション を参照してください。

FRC LabVIEWのロボット・シミュレーター(Windowsのみ)

FRC LabVIEWのロボット・シミュレーター

FRCロボット・シミュレーターはLabVIEWプログラミング環境のコンポーネントで、コードやドライバーステーションの機能をテストするためにシミュレートされた環境で事前に定義されたロボットを操作することができます。 FRCロボットシミュレーターの使用に関する情報は、 こちら をクリックするか、LabVIEWプロジェクトエクスプローラーでロボットシミュレーションReadme.htmlファイルを開いてください。

PathWeaver

FRC Deep Spaceで使用されたプロジェクトを表示するPathWeaver UI。ロケット後部への軌道をプロットしている。

PathWeaverにより、チームは高度な自律ルーチンの軌道を素早く生成し、設定することができます。これらの軌道は滑らかな曲線を描いており、チームはフィールド上のポイント間でロボットを素早く移動させることができます。詳細は PathWeaverのセクション をご覧ください。

System Identification

SysId UIは、フライホイールの診断と分析を表示します。

このツールは、ロボットシミュレーション、軌道追従、PID制御などの機能で使用するロボットの物理的特性を記述するために使用できる定数を、チームが自動的に計算するのに役立ちます。詳しい情報は、 System Identificationのセクション をご覧ください。

OutlineViewer

ダイアログボックスを表示するOutlineViewer。

OutlineViewerは、デバッグ目的でNetworkTablesのエントリーを追加、更新、表示できるユーティリティです。LabViewを使用しているチームはこの機能を使うには、LabView DashboardにあるVariablesタブを使用できます。詳細は、 OutlineViewerセクション をご覧ください。

roboRIO Team Number Setter

roboRIO Team Number Setter ツール。

roboRIO Team Number Setter ツールは、roboRIO上のチーム番号を設定するために使用できるクロスプラットフォームユーティリティです。チーム番号を設定するためのroboRIOイメージングツールの代替手段です。詳細については、 roboRIO Team Number Setter セクション を参照してください。